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2019
10.21

10月中小企業見学会のご報告

Category: 定例会
 10月のゆう・きっずは、いつもの定例会とは趣向を変えて、中小企業見学会を開催しました。7月定例会にお越しいただき、就労についてお話をしてくださった 江坂‐起業家支援センターの髙木様のご協力により、実際に江坂で障がい者雇用をされている中小企業を訪問させていただきました。
 大人数で押し掛けるわけにもいかないため、今回は希望者から8名を抽選させてもらい、スタッフ含め10名でお邪魔してきました。参加のご希望に添えなかった方々もいらっしゃいましたので、様子をお伝えできるようにご報告をさせていただきます。

 訪問したのは三社。
 (株)新栄 様は、水とミネラルの研究を元に、食品(飲み水・調理水・食楽器「ほのか箱お弁当」・医科向けサプリメントなど)への実用化を主たる事業にされています。
 (株)リブランドマネジメント 様は、注文住宅・新築・リフォームを手掛ける工務店です。
 (株)江坂‐起業家支援センター 様は、起業家と就活者の支援をする事業所で、相談支援事業所・就労継続支援A型事業所・自立訓練事業所も併設し、発達障がいや引きこもりの相談も受けていらっしゃいます。
 この三社を順に回り、実際に現場の様子を見せていただいたり、社長様から直接お話を聞く時間をいただくなど、とても充実した見学会となりました。

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 最初にお邪魔した(株)新栄さんでは、織田社長のお話に、みんな大変感銘を受けていました。今までに125名の実習を受け入れており、現在は6名の障がい者雇用をされているそうです。

*世の中の企業で、大企業はほんの0.3%ほど。残り385万社は中小企業であり、その中には良い企業もたくさんある。就職を考えるなら中小企業がねらい目!

*中小企業で技術を身に付けることで、コンピュータにはできない特異な技術をもつ人として活躍できる。そのためにも、体験してみることは大切で、いくつか実習を経験し、合う仕事を見つけるといい。土日だけ1時間、などの体験受入れもあるし、親子でパート体験をするのもよい。

*中小企業のよさは家族的経営。それぞれに合った働き方を考えていける。
 実際新栄さんでは、障がい者雇用の方々は、それぞれの体調や特性に応じて、柔軟な出勤・退社、勤務時間が設定されているようでした。
 また、障がいのある社員さんの親なき後への思いも口にされており、「彼が一人になった時、どうするのか」ということまで考えられていることに、「家族」的経営の姿を感じました。
 
*楽しくなければ仕事は続かない。自分が役に立っていることを知り、働けることの喜びを感じられることが大切だ。

その後で、実際に障がいのある方が働いている現場も見せていただき、彼らのお話を聞く機会も得ました。みなさん、真面目に、丁寧にお仕事をされて、質問にも一生懸命答えてくださり、見守る私たちは、母親目線でほのぼの…。

 勤務日誌や実習日誌も毎日書かれおり、加えて「就労定着支援システム SPIS」を使って、作業量や体調、気温の変化などの情報をまとめて、分析されており、一人一人の状況を把握する努力をされているのがわかりました。

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 二社目は、(株)リブランドマネジメントさん。
 とてもおしゃれな工房、といった雰囲気のオープンスペースに通していただきました。ここでいろんなイベントを開催することで地域のつながりを大切にされているとのことです。

 福家社長のお話もまた興味深い内容がたくさんありました。

*企業としては、障がいのある人であっても、戦力になってほしい。みんなと同じことができなくてもいい。どうやったら会社の役に立てるか、自分に何ができるかを考えることが大事。
 社長にも凸凹がある。凹のへこんだ部分を補うような人材がいるとありがたい。

*障がい者が戦力になるということを知らない企業もある。
 会社とのマッチングも大切。就職を一生モノと思わなくてもいい。合わなければ転職もあり。仕事で苦しんで、命を削る必要はない。

 ご自身も思いっきり凸凹がある、と言われていた福家社長。だからこそ、従業員と凸と凹を組み合わせて、うまくやっていけたらいい、と。オールマイティーと求められるのではなく、できないことはできないで良い、できることで会社に役立ってほしい、とのお話は、凸凹の激しい子をもつ親としては大変有難く、希望を感じました。

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 そして、最後に(株)江坂‐起業家支援センターで髙木社長のお話を聞きました。本日の総括編、といった感じで、参加者からの感想を聞きつつ、補足説明やアドバイスをいただきました。

*企業に合わそうとしない。求める人になろうとしない。しんどくなってしまう。
 それよりも自分が得意なことをできる会社、自分に合う仕事を探すほうがいい。 

*実は一定数の「働く気がない人」がいる。これでは働けない。
 就労のために最も必要なことは「働く意欲があること」。
 そのためには、家庭内で役に立って喜ばれる経験を積ませるといい。10歳を過ぎたら家事や料理を任せ、家族からありがとう、と言われて嬉しいと思う経験、これが働くことの原型になる。

*親から社長へバトンパスをしていく。親と社長は似た存在。両方ともお金を出す側。(教師や支援者はお金をもらう側)。親も社長も、その子を育てていかなければならない立場にある。
 社会に出る時点で子どもを完璧に仕上げておかなければ、と考えると親はしんどいし、無理をしてしまう。社長にバトンを渡して、会社で育ててもらうことも考えたらいい。
 そして、子どもは親を選べないが、社長は選べる!

 そんな親代わりに育ててくれる社長さんに出会えたら…どんなに幸せなことでしょうか。本当にそんな会社があるのだろうか、と思ってしまいますが、実際、新栄やリブランドマネジメントさんでは、社長さんの誠意と熱意を感じましたし、高木さんは、江坂の中小企業ネットワークの中には、理解のある企業がいろいろある、とおっしゃっていました。


 私は、親の会にとって「就労」についての学びはとても大切だと考えています。親が企業について、働き方について学び、今回のように、凸凹は凸凹のままに活かしていくことができる、むしろそれを求められていると知ることができれば、子育ての在り方にも大きな影響があるのではないでしょうか。
 みんなと同じように勉強ができないと…みんなと同じように行動できないと…そうやって子どもを追い詰めていく、そして自分自身もまた追い詰められていくような、辛くて苦しい子育ての呪縛から自由になれる一つのヒントになるのでは、と思っています。
 
 このような良い学びの機会を作ってくださった髙木様、快く会社訪問に応じてくださった織田様、福家様、このたびは大変お世話になりました。心からお礼申し上げます。
 できれば来年度もぜひ開催したいと思っているこの企業見学会です。ゆう・きっずとして、これからも企業様とのつながりを大切にしていけたら有難いと思っていますので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。 by K.O.

 
 参加してくださったみなさんから、感想をいただいています↓↓↓

・新栄さんはきめ細かな工夫があり、家族的なムードが印象にあります。リブランドマネジメントさんは、得意なことを任せてもらえるという事でみてもらえると思いました。貴重なお話が聞けて良かったです。

・社会に出るときには会社に就職できるレベルまで到達していないといけない、という不安から「~ねば」「~しなさい」の感覚で子どもを見てしまっていましたが、社会に出る(自立する)とは、親から社長(会社)へのバトンパスであり、仕事に就く前も就いた後も、子はまだまだ成長過程であること、そして就職段階においては「枠」にとらわれなくてもよいのだと思いました。
・まずは家族の一員として役立てることで自己肯定感を安定させて、ゆくゆくは社会で役立てる人になってくれれば、と思いました。それが結果的に子どもの発達の特性を生かして誰かと補い合いながら働けることに繋がればよいなと思いました。本日は貴重な時間を作っていただき、ありがとうございました。


・中小企業同士のネットワークがあって、自分の能力に合ったところへ行くために色々行ってみることが大切で、それをサポートしてくれる企業もあることを知れてとても良かったです。
 雇う側の思いを聞けるのは貴重な経験だと思うので、色々な職種の方から話を聞きたいと思いました、
 ただ、どうしても男の子の方が多いので、女の子の就職先についても体験談や見学ができる機会が欲しいです。


・うちの子はあいさつやコミュニケーションが苦手なのですが、今からでも練習していけばいいんだなと思いました。
・新栄さんで働いている方々は、礼儀正しく話せていて、すごいと思いました。
・診断を受けて子どもの自己肯定感が下がるかもしれないのは、気をつけないとと思いました。
・子どもをほめて、笑わせるようにしたいです。


・三社の共通してのお話---働くことで役に立つ、どうやったら役に立てるのか、働く意志が必要。働いてうれしい、役に立ってうれしい気持ちを育てるのが今は大切なのかと思った。
・中小企業への結びつきも、親の努力が必要である。
・15年間引きこもりをしていた方が、よい表情で仕事をしているのが印象的でした。
・また、高木さんのお話で「親ができると思っていないからできないのだ。」⇒希望をもって接することが大切かなと思いました。


・リブランド・マネジメントの福家さんは、就職するにあたってというよりも、本人にとって何がいいのかということを考えられているように思いました。障がいがあるからではなく、人としてそれぞれを受けとめるという感じなのかなと。
・新栄の織田さん、他社員の方は、それぞれの特性についての対応方法を具体的に考え、実践されていることに感心しました。安心できる職場だと感じました。
・江坂‐起業家支援センターの高木さんは、その都度補足などをして下さり、テーマ以外のことでも参考になるお話を聞くことができました。
 中小企業の様子が抽象的にしか分からなかったので、今回の見学会のおかげで具体的な様子や雰囲気が分かりました。良い経験をさせて頂き、ありがとうございました。


・(株)新栄さんは、個人の業務日誌、作業量、体調、その日の気温などの情報をまとめて入力して分析できるシステムを使っておられたり、会社全体としてみんなが障がい者を理解し、受け入れる体制がすごく整っていて、親としてこういう会社で働いてくれたら非常に安心だろうと思いました。
・(株)リブランド・マネジメントさんは、社長さんと対応して下さった女性社員さんは(他の従業員さんはお会いしなかったのでわかりませんが)、特性のある人に対する理解はあるようですが、会社の体制としてきちんと受け入れる体制が整っているという感じはなかったです。
 親として、理想の会社は(株)新栄さんですが、今の中小企業では実際は(株)リブランド・マネジメントさんのような会社の方が多いのだろうなと思いました。


・特性を持った人が働くには様々なハードルがあるだろうが、受け入れて下さる企業が存在していることは喜ばしい。中でも、障害のある人が働きやすい環境に整えて、働き方を工夫し、働くことで喜びを感じ、役に立っていることを感じられる、又、身体ケアや家族との連携ができる会社が近くにあることが知れた。
 健常の人でも、働き方によっては健康を害することがあるのだから、元々少し特性のある人にとっては、働き方を工夫して働きやすくすることは必要なことだと思う。そのことが特別なことではなく、どんな人でも働き甲斐につなげられるもととなれば良いと感じた。
 良い企画をして下さり、ありがとうございました。


・今回、実際に企業を見学させてもらい、社長さんのお話を聞くことが出来、漠然と不安を感じていた将来の我が子の就労に、少し希望が持てました。
・新栄さんは就労環境が手厚く、ここまで一人一人に対して家族のように考え寄り添ってくれる企業があるのかと驚きました。
 リブランドマネジメントさんが「出来ない事は社長の方が諦めます(出来る事で会社の役に立てばいい)」と仰っていたのも印象的でした。
 それぞれ、細やかさとおおらかさで、いろいろ状態の働きたい人達を受け入れされていて、このような企業が増え、でこぼこの人達の就労の場が少しでも広がって欲しいと思いました。
 高木さんが「最終的に本人に働く意欲がなければいけないし、その為に人の役に立つ経験をさせるといい」と仰っていて、就労の為に何が出来るようにならないといけないか、ばかりに気が行っていたので、ハッとさせられました。少しずつでも人からありがとうと言われる経験を積み上げて、将来の就労意欲に繋げていければと思いました。




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