FC2ブログ
2019
07.26

7月定例会のご報告

Category: 定例会
 7月12日(金)にゆう・きっず7月定例会を開催しました。今回は、株式会社 江坂起業家支援センター代表取締役の高木学氏にお越しいただき、「地元の中小企業で働くという選択肢」というテーマで、就労についてのお話をしていただきました。
 ご自身も発達性協調運動障がいだとおっしゃる高木氏。堺市教育委員会やIT系企業で勤務された後、1997年に「教育・行政・経営・情報コンサルタント」として開業し、その後「江坂-起業家支援センター」を立ち上げ、起業家だけでなく発達障がい・引きこもりなどさまざまな悩みを抱える人々の就労を支援していらっしゃいます。
 一方で4人のお子さんがそれぞれに発達の凸凹を抱えておられるとのこと。当事者として、親として、支援者として、さまざまな観点からお話をしてくださいました。

1_convert_20190726193549.jpg

 最初に自己紹介としての高木氏の生い立ちやキャリアなどをお話しいただいた後、参加者から「いま気になっていること、聞きたいこと」を一人ずつ言ってもらい、その質問に答える形で学習会は進みました。そのためか、具体的な仕事や企業のお話というよりは、就労をどのように捉えるべきか、子育ての考え方といった、「就労に向けての心構え・親編」ともいうべき内容になりました。そこには、親にとって耳の痛い話もあれば、目からウロコの考え方もあり、刺激的で濃い学習会となりました。

 申し訳ないことに、今回、いつも学習会後に記入していただいているアンケートを準備し忘れてしまいました。そこで、スタッフさんや参加者の方が学習会の内容や学んだことについてまとめたり、感想を送ってくれたりした文面を掲載します!


*~*~ Aさんより ~*~*

 ・みなさん高校や大学の知識が本当に就労の役に立ったか考えてみてください。もちろん、医師や看護師、弁護士や教師など免許や専門知識の必要な仕事もありますが、一般的な仕事は、中学までの知識で十分です。そういう意味で本当に高校以降の教育が就労に必要とは限りません。
 もちろん、子どもが勉強を望んでいる場合ややりたいことがはっきりしている場合は進学もありです。しかしながら、特に進学しなくてはいけないわけでもありません。無理に進学させることで、子どもに意味もなく負担をかけなくてもいいのです。その無理が子どもを笑えなくしていませんか。
 
・高校、大学、大企業というのが就労の定型の道だと思っていませんか。大企業に就職する場合、取締役を頂点とし、新卒新入社員を裾野とするピラミッド的階級構造に取り込まれるだけなのです。いわゆる役職につけるのは極一部です。その階級で上に上がれない者は、いずれ転職したり起業せざるを得なくなります。それなら最初から中小の会社で自分の居場所を確保するのも一つの手です。

・企業からの求人だけが就労の道だと思っていませんか。求人だけを見てその中で自分のやりたい仕事が無いから仕方なく自分を仕事に合わせる。本当は逆なのです。
 まずは、自分のやりたいことをはっきりさせ、それができる会社を探す、無かったら起業すればいいのです。そもそも社長になるのに医師や弁護士のように何の資格もいりません。優良な会社は求人は出しません。出さなくても向こうから人が来るからです。

・江坂が起業しやすい街になるよう、中小企業で協力し合って頑張っています。A社にいない人材をB社と協力して共通で使うなどしてお互いに人材を融通しあったり、共同でプロジェクトを組んだりして効率化を図っています。
 そのような感じで凸凹のある人もデコとボコを複数人組み合わすことで会社として機能するようになります。お互いの能力を補填する感じです。

・子どもは親の顔色を見ます。親に「良い高校に行き、良い大学に行くのですよ」と言われるとその期待に応えたくなり、無理をしてしまいます。でも、それは本当にその子がしたい生き方かどうかわかりません。15歳から20歳ぐらいは人生でもっとも多くを吸収できる時期です。職人になるにしても最も技術を習得できます。それを何も考えずに進学するのは本当はとてももったいないことなのです。
 世の中にどんな仕事があるか、まずはよく知ってください。そしてそこで働くためには何をすればいいかよく考えてください。その中での進学であり、就職です。

*~*~ Bさんより ~*~*

【働くことについて】
・ 「働く」はにんべんに動くと書くが、人が動くだけでは「働く」とは言えない。「人のために動く」こと、誰かの役に立つことで初めて「ありがとう」と言ってもらえる。それが「働く」ことの本質。

・ 世の中にどんな仕事があるのかを子どもは知らない。だから10代の子どもと中小企業の経営者を会わせることで、子どもに新たな「気づき」を与える活動をしている。「13歳のハローワーク」などのウェブサイトも活用するといい。

・ 会社は「6人乗りのバス」と考えるといい。凸凹のある人が集まり、得意・不得意を補い合うことでうまく回っていく。

・ 大企業で働くことにこだわる必要はない。大企業以外にも、会社はたくさんある。大企業に入っても、競争の中で多くの人がやめていく。中小企業は人数が少ない分、そこにうまくはまって必要とされる人材になれば、やめることなく続けられる。

・ 「言われたことをやる」のは昭和の考え方。「言われなくてもやる」のが平成(自主的)、令和は「自分で決めて自分でやる」(主体的)人間が必要とされる。子どもにどのように主体性を持たせていくかを考えよう。

【子どもの将来について】
・ なぜ高校や大学に行かなければいけないのか?中学までに学んだ知識があれば、たいていの仕事はできる。

・ 「夢がない」という子は、周りの大人がどこかでその夢を潰してしまっている可能性が高い。物心がつく前に、その子が何が好きだったかを親は知っているはず。好きなことで人を喜ばせることが仕事につながる。

・ 15歳〜20歳は、学んだことが最も身につきやすい期間。この時期にやりたくない勉強をイヤイヤやらされるのは無駄。そこで技術を身につけて職人を目指す道もある。

・ 就職とは、「求人のある会社を見つけ、そこに自分を合わせる」ことではない。子ども自身が「したいこと・好きなこと」を見つけ、それをやっている会社を探し、そこで働きたいと伝える。なければ自分で起業する。その際、「好きなこと・したいこと」だけではダメ。それが誰かの役に立たなければいけない。

・ みんながみんな、18歳や22歳で就職しなければいけないわけではない。30歳で就職でもいい。

・ 勉強はしたくなったらいつでもできる。50歳を過ぎてから大学で学ぶ人も多い。知識を得ることよりも、「勉強の仕方」を知っておくことが大事。

【子育てについて】
・ できない自分を認めてあげること、「自己受容」が大切。自己肯定感が低下していないか、家で常に気をつけておいてあげないといけない。

・ 自己肯定感を高める場所は「家」。どんな状態でも許されるという思いを持たせてあげよう。

・ 親にとっての幸せは「子どもが笑っていること」のはず。どうすれば子どもを笑わせられるかを考えよう。そのためには親自身が笑うことも大切。

・ 子どもが「大人になりたくない」というのは、周りの大人が幸せそうではないことが原因。親が幸せそうに生きている姿を見せたり、「こういう大人になりたい」と思える人と会わせてあげよう。

・ 過集中は止めてやった方がいい。体のため、健康のために。「1時間やったら10分休憩する」などルールを決める。

・ 子どもが優先順位をつけられない場合、「これとこれならどっち?」と2つなら比べられることがある。トーナメント方式で順番に比較して、一番を決めればいい。

・ 子どもが自分で決めたことに対して、感動してあげよう。「すごいね」「やってくれてありがとう」などの言葉をかけてあげよう。

・ 親は素人。100点を取ろうと思う必要はない。親も子どもも50点で十分。

・ 子どもの行動は、母親に好かれるためにやっていることが多い。母の影響力は大きいので、親子関係を良くしておくことが大切。

・ 何歳からでも、取り返しはつく。長い目で見てあげればいい。

〜個人的感想〜
 親としては耳の痛い、グサッとくるような内容も多かった今回の講演。講師の先生がおっしゃったことを全て理解しきれたとは言えませんが、考えさせられることは非常に多かったです。大切なのは、親が「こうでなければいけない」と決めつけず、柔軟な考えを持って子どもを受け止めてあげることなのだろうと思いました。柔軟な考えを持つためには、親も子もたくさん情報収集をして、自分の世界を拡げていくことも大切だと感じました。



 そして、今回スペシャルゲストが! 髙木氏のところの利用者さん、とのことでしたが、若くてかわいらしい女性のMさん。見学かな?と思っていましたが、会が始まると4面のホワイトボードを駆使して、髙木氏や参加者の発言をまとめ、見事な「見える化」。話を聞きながら要点を書き留めていくスピードとともに、その使われる言葉の選択も絶妙で、途中私は「ほぉ~♡」と見入ってしまいました。

image2_convert_20190726193925.jpeg

聡明な頭脳をもつ彼女ですが、厳しい親御さんの元で幼いころから「良い子」を演じ続けて、好きでもない勉強を頑張り続けて、結局心が壊れてしまったそうです。要所で、当事者としてのコメントもくださいました。そんなMさんのお話に、こんな感想も…

*~*~ Cさんより ~*~*

Mさんのはなしを聞けたことは、すごく良かったと思います。
「みんなお母さんと同じ顔してる」って言われてギョッとしたよ。
子ども目線のはなしってなかなか聞けないよね?
それも優秀で、それが故の挫折や苦しみ。親に無条件に愛されたいという願い。
やりたいことをさせてもらえるって、自分を尊重してもらえるってすごく大事なことなんやなって。

今回企業のはなしがあんまり聞けなかったのは残念でしたが、それはまた次回にということでもよいかなと。

そして笑顔が生きることの根っこなんやなと。
今日は生きることの本質のお話だったようにおもいました。

家にかえってから思ったのは、高木さんは母たちの質問を聞いていて、頭の固さを一度壊す話をしたくなったのかも?と思いました。
まあそれは高木さんにしかわからないことではありますが。


~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

 髙木様、そしてM様、貴重なお時間をどうもありがとうございました。
ゆう・きっずでは、10月ごろに、親を対象として、実際に江坂の中小企業をいくつか回らせてもらおうという見学ツアーを考えています。その後、子どもたちのツアーも組めたらいいなあ、とも。
 親も子も、実際に見てみることで、よりリアルに働くことを感じられるでしょうし、それが今の子育てに何が必要かを見直すきっかけにもなることでしょう。
 きっとまたお世話をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 by K.O.



スポンサーサイト




トラックバックURL
http://youkids2525.blog.fc2.com/tb.php/163-ccd43958
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top