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2018
06.05

5月定例会のご報告

Category: 定例会
 5月17日木曜日に、5月定例会を開催しました。今回は学習会ということで、ゆう・きっずが大変お世話になり続けている鳥井崇行先生(放課後デイ「とことこ」・NPO法人Viewぷらす代表)にお越しいただいて、「特性からくる困り感の疑似体験」をしてみようという興味深い講座をお願いしました。
 最初に少し感覚についての講義をしていただいた後、プロジェクターを使って、文字の見え方や情報処理の仕方を感じられる疑似体験を。決して発達障がいのある子がこれと全く同じように見えているわけではないけど…という前提ですが、読みにくさや、途中で混乱してしまう感じ、みんな分かっているのに自分だけ理解できない不安感などを感じることができたのではないでしょうか。聴覚についても、必要な音だけを拾えない、逆に不必要な音が大きく入ってくる不快感を体験しました。
 その後さらに、体を使っての体験。鳥井先生お手製のゴーグルや手袋、かるたなどがたくさん出てきました。この学習会のために、それらを事前にせっせと準備してくださった鳥井先生の姿が想像できて、とても有難く思いました。
 以下に渾身のお手製ツールを↓ 鳥井先生は恥ずかしいからヤメテください、とおっしゃっていましたが。

①視野が狭いゴーグルをかけて部屋を歩き回ったり、キャッチボールをしたりして、その怖さや不自由さを体験しました。
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②思うように指を動かせないようにガムテープで一部固定した手袋をしたまま、漢字練習。みなさん苦戦しており、異様な疲れ方をしたようです。
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③文字と絵の内容が一致してないかるた。それを手袋をしたまま取る、という体験。本当は、取りたくてもうまく取れず、しかも他の人に横取りされる悔しさを味わってほしかったそうですが、お母さんたち、みんな良い人なので、横取りなんてできなくて…(^-^;) でも子どもたちの世界ではきっと… 
IMG_0852.jpg


 ひとしきり普段とは違う感覚を味わい疲れ果てた後で、最後に質問タイム。ここでもお子さんの不器用さや感覚の特異性などについて、熱心に質問が出ました。
 印象深い内容としては…できないことをどれぐらい親は言い続けるべきか(食事のマナー、文字を書くこと、本の読み方…いろんな悩みが出ましたが)、悩みますよね。できてないことを親が注意すると子どもが嫌がることもありますし、そもそもできないのかもしれない、とも思う。でも気になってしまってつい言ってしまう…。鳥井先生の答えは、「本人がどれだけ困っているか」「それが生きていく上でどれだけ必要なことか」を考えてみること。例えば、食事のマナーが悪くて、同級生から非難されたり、嫌がられたり、という問題が出てきたなら、本人がそれを「直したい」という気持ちになって初めて自己努力ができるようになる、というお話でした。なるほど。一つ一つの行動をくどくど注意するよりも、その行動を自分自身が直したいと思えることが大事なのですね。
 そして、不器用さを改善するには、細かい作業の訓練に終始することなく、手のひらへの刺激を多くするような遊び(粘土や砂場遊び、手押し車など)を取り入れると良いそうです。前に来ていただいたとことこの青先生も同じようなことをおっしゃっていましたね。親としては、つい目先のことに気が向いてしまいますが、体を大きく動かす総合的なアプローチが必要だと。

 3年前にもしていただいた疑似体験ですが、今回はすべて違う内容でした。私がそうお願いしたようなことをおっしゃってましたが…?いえ、「少しは違う体験もしてみたいです」と言っただけなのですが…。それに全力で応えようと、一生懸命考えて準備してくださった鳥井先生に、心より感謝しています。鳥井先生、お忙しい日々の中で、たくさんのお手間を取らせたことと思います。本当にありがとうございました。 by K.O.

~*~*~アンケートより~*~*~

・色々な体験ができて困難さが少し分かった。いつもより優しい声がけをしてあげたいなと感じた。(年長)

・実際に体験できて、子どもの字を書いたり、聴覚の問題だったりの大変さが少し分かりました。自分の聴覚とは違うという事を忘れないように子どもに接したいと思いました。(小4)

・ずっと子どもはどんな風に感じているのだろうと思っていたので、体験は有意義でした。本人の、やりたいけれどもできない辛さが少しだけれど感じられました。どのように対応していこうかじっくり考えてみたいと思います。今まで、子が人の表情の認識が難しいと言われていて、何となく納得していなかったのですが、何処に注目していいか分からないということにとても納得できました。(小3)

・様々なグッズで体感できて理解できた。子どもは言葉で伝えられない分、自分たちが体験してみることで困難さを学べました。(7歳)

・その子に今、困り感があるのか。大人の決めつけで発言していないか。改めて考えさせられました。その子の言動をゆっくり観察して共感したいと思いました。

・子どもの困難さの疑似体験はとても興味深かったです。私が手袋をはめて書いた字と息子の書く字がよく似ていたので、やはり書くことに困難があるのだろうと思います。「丁寧に書きなさい」とくり返し言ってきましたが、それでは解決にならないことが良くわかりました。よく言われることですが、怠けているのではなく頑張っているのだということが理解出来ました。そこからどうサポートして行けば良いのかということを今後考えていきたいと思います。(小5)

・子どもの字を書くスピードが遅い理由が分かったので、声かけも今後はあまり焦らないようにしようと思いました。視野が狭いのと不注意も関連があるんだと良く分かったので良かったです。(小3)

・今後の子どもへの理解が深まりました。ありがとうざいました。(10歳)

・とても良かったです。(10歳)

・出来ない事を出来るようになってもらいたい思いだけで頑張らせてしまいがちでしたが、体験を通して実際にやりにくさを感じることができたので、やみくもに頑張るのではなく、何が原因なのかよく見てアプローチの仕方を考えていきたいと思いました。出来る出来ないを見るのではなく、生きていく上でそれが出来ない事でどれくらい苦労するのかを考える事が大切ということを教えて下さったことが、出来ない事にこだわっていた私にはとても有難かったです。(小2)

・鳥井先生のお話はとても聴きやすく、「体験」に興味を持ち参加しましたが、気づきができてとても参考になりました。家庭でも実践してみます。(12歳・9歳)

・頭では苦手な事などを理解しているつもりでしたが、体験してみて、その苦手な事をした時の感覚だったり、気持ちだったりを少し分かった様な、頭ではなく心での理解が深まった感じでした。この貴重な体験を学校の先生にも体験していただきたいと思いました。(中1)

・いつも絵を見て不思議なところに着目しているなぁと思っていたのが、ASDのどこに注目して良いのか分からず決まった見方をしていないということが分かりました。五感のほかに外受容感覚があるというお話を聞いて、今まで理解できなかった子供の訴えている内臓感覚などを知ることが出来たので、気持ちに寄り添ってもう少し優しく丁寧な言葉掛けをしようと思います。(6歳)

・手先の不器用さや視野の狭さを疑似体験する事ができて、子供のしんどいという気持ちに共感してあげながら、本人の困っている課題に少しずつ取り組んで、自信や達成感を感じてもらえる様な接し方をできる様になりたいと思いました。(7歳・4歳)

・内受容感覚はあまり意識していませんでしたが、これがかかわっている困り事もあるなと思いました。漢字の宿題でものすごく疲れてしまう事が体感できました。とても頑張って書いているのに自分の思うような字が書けないというもどかしさが分かり、今後の声かけにも配慮が必要だなと感じました。今日のような疑似体験をお父さんが参加できる機会があれば良いなと思います。学校の先生にも知ってもらいたいです。(10歳)

・自分や多くの人が無意識にしている視覚上や聴覚上の事をできない人達がいるという事について改めて思いをはせる良い機会になりました。教えてもらって初めて気付くという事ばかりだったので、学校でもみんなに教えてもらえる機会があると良いなと思いました。(小5)

・とくに「目と手」コーナーに興味があり、話を聞いたり体験しているうちに、自分も家事の中で指をケガしたとき、ゴム手袋をはめて皿を洗うということが嫌いで結局ぬいでしまうのですが、「子どもはぬげない手袋をはめているのだな…」と感じました。現在している療育で厚い手袋が少しでも薄く、実生活での困難を軽く、かつ本人の気持ちを大切に成長を見守っていきたいと改めて思いました。(小6)

・今回の学習会は体験型でとても楽しく参加できました。「うちの子は不器用」という言葉でまとめてましたが、感覚の話を聞いて理由があったと理解できました。今後はもう少し気にかけてあげたいと思います。ただ、今回母親ですらやっと理解できたので、それをまわりの方々にわかってもらうのは難しいのかなと思います。(16歳)

・実際に手袋をつけて計算・漢字の問題を解いてみたら、少し書いただけで疲れてしまい、字の大きさ・濃さ・書く場所などを考えて書くことはかなり難しく根気が必要だと感じました。宿題で何度も何度もやり直しをさせていたことを反省して、もう少しOKラインを下げてみていこうと思いました。又、皆ができることが当たり前と思わないというのがとても心に響きました。(8歳)

・理解が深まりました。他の人の質問を聞いて、自分の子供と同じ困り感があると思いました。他の人の話から色々とヒントをもらえたので質問タイムをもっと増やしてほしかったです。(7歳)

・視野が狭いとはどういうことか、手先が不器用だとはどれぐらいストレスかを体験することで子どもの困り感を共感することができました。

・我が子がなぜ人の顔を覚えにくいか、なぜ間違った鉛筆の持ち方のほうが我が子には書きやすいかも体験により理解できました。

・つい文字を丁寧にと我が子を叱りますが、我が子のイライラする気持ちがよくわかりました。今まではそのイライラする我が子を叱っていましたが、「こうあるべき」と押し付けずに頑張っている息子を理解し、接し方を変えたいです。

・また本人がそれが必要だと感じない限り無理に直そうとしても直らないなら、もう少し気楽に接していこうと思います。

・困難さについてはよくわかりましたが、我が子の困り感を具体的に知る方法を知りたいです。

・視野が狭いというのは広い視野と比べて初めて理解できるので、恐らく当事者は気づいていないでしょう。またどこを見ていいかわからない子も困り感を具体的に表現できないかもしれません。

・子どもの困り感を具体的に知る方法を学び、子どもにアドバイスしてやりたいです。その部分をもっとお話いただけるとありがたいです。また内容の資料があるとありがたいです。メモを取るのが追いつきません。

以上

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