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2017
07.26

7月定例会のご報告

Category: 定例会
 7月13日木曜日に、ゆう・きっず7月定例会を開催しました。今回は、学習会「障がい者就労について」。ヤンマーシンビオシス株式会社の方にお越しいただいて、お話を聞きました。
 参加人数は40名ほど。おそらく学習会では過去最高人数かと。それだけ親にとって関心の高いテーマだったということですね。
 今は親の元で育っている子たちも、将来は自立して生きていってほしい。親ならだれでもそう思います。それを当たり前だと思える人もたくさんいるのでしょうが、発達に課題のある子をもつ親にとっては、わが子をどう自立させ生きていけるようにするか、心配が大きいものです。そんな中、今回お話を聞いた障がい者雇用枠を使っての就労というのも、心強い選択肢の一つとして考えられるのではないでしょうか。お子さんが働く姿が何となくイメージできたという感想もあり、有意義な学習会となりました。

 ヤンマーシンビオシス株式会社は、ヤンマー株式会社の特例子会社であり、障がいのある方の個性を生かしたビジネスを展開し、雇用を推進する共生社会の実現を目指した会社です。全社計93名中37名が手帳保持者だそうで(※2017年7月時点)、栗東事業所では農業ソリューション事業として、野菜や花の栽培や販売をされています。今回、サラダのドレッシングを参加者全員に1本ずついただきました(主婦としてとっても嬉しい!)。これは、栗東で栽培した野菜の売れ残り対策として、ドレッシングに加工することに挑戦し、商品化されたばかりのものだそうです。ドレッシングを商品化することで、さらに箱の組み立てやシール貼りといった障がいのある方が取り組める新しい仕事も生み出せたというお話には、なるほどと思いました。ちなみにこのドレッシング、さっそく家で試してみましたが、なかなかの美味です。トマトドレッシングなのですが、実は私、トマトジュースとかダメで…生ならいけるんですけど。ちょっと心配しながら食べてみましたが、いやいやなかなか、さわやかな味で、私でも十分においしい!と楽しめました。こんなすてきなお土産までいただいて、感謝です。

 今回お越しいただいたのは栗東ではなく、大阪事業所の皆さんでした。梅田のゲートタワーにあるそうで、こちらではオフィスサポート事業として、郵便物の集配、備品の管理、清掃、印刷、、データ入力などのお仕事をされています。

 学習会では、印象深いお話がたくさんありました。ヤンマーシンビオシス株式会社の社長様もわざわざお越しくだったのですが、ごあいさつの中で、「私は校長先生だと思ってやっています。」とおっしゃっていました。毎月のように何かが起こる、それをここは小学校なんだ、私は校長先生なんだと思うことで、対応していると話されていました。ややこしいわが子を持つ身としては、トラブルや不測の事態が多いことに「さもありなん…」と妙に納得、同時に、社長様はじめ上司の方々の日ごろのご苦労が察せられました。

 大阪事業部長の太田さんからは、会社紹介、障がい者雇用について、採用基準や定着への取り組みなどについて、丁寧に説明していただきました。
 雇用にあたっては、面談→実習→最終選考後に3か月間のトライアル雇用と、時間をかけて会社と本人のマッチングを確認しているとのこと。採用可否の見極めには「就労準備性」「業務遂行能力」の観点があり、仕事の能力だけでなく、出勤状況や、ルール遵守、ビジネスマナーなどが備わっているかどうかも大切なポイントだと教えていただきました。また、継続して勤められるように定着への取り組みも充実しています。定期的に面談を設け、業務上の不安や問題点を把握し、早めの対応ができるようにされています。また、コミュニケーションスキルの向上のためのSST研修があったり、臨床心理士との面談で会社には直接言いにくいことをくみ上げるシステムもあり、すいぶん手厚い印象でした。

 そして!最後に、実際に障がい者雇用枠で就労されている当事者の岩永さんが、10分間ほどのお話をしてくださいました。見るからに真面目で実直そうな方で、母たちはもう、わが子を見つめる目…。小学校時代の様子や、大学での大失敗、診断に至るまでとその時の気持ち、仕事への思い。一生懸命にメモを見ながらお話してくださるのですが、大真面目な言葉が何とも言えないユーモアを醸し出して、会場は大いに沸いていました。アンケートでも、岩永さんへの感謝、敬意、そして自分の子と重ね合わせての思いがたくさん綴られていました。
 
 今回、メインの学習会に入る前に、「手帳について」のミニ学習会をしました。企業の障がい者雇用枠を利用するためには、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれかを取得していることが条件となります。ゆう・きっずの大部分は高機能の子たちなので、取得の可能性のある精神障害者保健福祉手帳を中心に説明しました。手帳取得の基準は(わが子は取得対象なのか)? 取得のメリット・デメリットは? などの基礎知識を皆で共有しました。
 事前にネットや吹田市の冊子をもとに調べてみたのですが、それでもよくわからないことも多く、吹田の有希クリニックの鬼頭先生にいろいろと質問をさせていただきました。かなりぶっちゃけのお話も教えていただき、手帳取得の基準や現状についてのイメージがずいぶんつかめた気がします。お忙しい中、とても丁寧に答えていただき、鬼頭先生、ありがとうございました。
 また、「とことこ」の鳥井先生、片山先生にも、今回の学習会開催にあたり、いろいろとご協力をいただきました。こういう時、ゆう・きっずは多くの方に支えられていることを感じて、感謝の気持ちが込み上げてきます。

 ヤンマーシンビオシス株式会社の皆様、本当に貴重なお時間をありがとうございました。会社の見学にも来てください!と言っていただいたので、調子にのりやすい私たちは、早速その気になっています。社員食堂では、栗東事業所で栽培された新鮮なお野菜が食べられるとのこと。土日は一般開放されていて、大行列の人気なのだそうです(情報通のママが教えてくれました)。これは、ランチも兼ねて行かねば!!

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 以下に、学習会後のアンケートをご紹介します。

【会社のこと】
・ミニ学習会も当事者の方の話もヤンマーシンビオシスさんの企業についても、これから子どもが就職していくにあたり心強い内容でした。(ドレッシングありがとうございます!)発達障がいの理解あるこのような会社は日本にどのくらいあるのでしょうか…。(14歳)

・障がい者雇用のことはあまりくわしく知らなかったので、ヤンマーシンビオシスさんがしっかりと雇用されていて、お給料も差別なく支払われている会社だと分かり、本人がしっかり準備をしていれば、発達障がいがあっても働いていけるのだと少し安心しました。(13歳)

・会社が発達障がいの子を雇うということを、あらためて考えることができました。(15・9歳)

・「特例子会社」について初めて知りました。企業側からの発達障がい者の雇用についても話を聞くことができてよかったです。(15歳)

・障がい者就労は具体的にどんなものかよくわからなかったので、今日のお話を聞けてとても勉強になりましたし、働くことができる希望もできて、とてもよかったです!(小2)

・ヤンマーシンビオシスさんのような、障がい者雇用をされている企業の話が聞けて良かったです。ただやはり、障がい者の雇用は、あまりクリエイティブな仕事は少ないのかなという感じがしました。(小6)

・企業の方から雇用についてのお話が聞け、具体的なことがわかり、よかったです。給与に関しても生活できるだけの基準、健常者との差をつけていないこともわかり、安心した部分もあります。子どもを自立させていくための選択肢の一つになりました。(12歳)

・今まで就労についての話、特に企業側からの話は聞いたことがなかったので、内容全般がとても参考になりました。社員に対してのサポートが本当にすばらしいと思います。生き生きと働けること、本当に理想です。子どもにとってはまだ先の話ですが、太田さんや岩永さんがしてくださった話を参考にしたいと思います。(12歳)

・会社で長く働くことがとても大事だと思いました。まだまだわが子が働く、というイメージは持てませんが、こういう会社でイキイキと働くことができたらいいなと強く思います。本人が仕事をしたいという気持ちが持てるよう、家族としてサポートできればと思っています。(11歳)

・会社での取り組みがすごいと思いました。どこの企業もここまで外部の支援者を活用しているのか知りたいと思いました。(小4)

・ビデオで、当事者の方が目標をもってポジティブに働かれている姿を感じることができました。給与体制も、意欲をもって働けるよう、しっかり考えられているなと思いました。(10歳)

【岩永さんのこと】
・当事者の方から、学生時代、就活、就労の話が直接聞けて大変参考になりました。岩永さんご自身が自分のことを受容され、オープンに語られている姿を見て、自分の息子の将来を考えていく上で、告知のことも含めて考えさせられました。(12歳)

・岩永さんがすばらしかったです。まだまだ知らなかったことを、たくさん知ることができ、不安も少し増えた気がするが、前向きにすすめる材料も増えたので良かったです!(10歳)

・岩永様、ありがとうございました。ビジネスマナーがとてもしっかりされていて、初めにお礼を言われたり、「弊社」ときちんと言われていたり、意欲的に取り組まれているのも印象でした。(14歳)

・岩永さんの話が聞けて良かったです。

・当事者の岩永さんのお話がよかったです。(高1)

・同じようなタイプ(障害)の方の代表として来てくださって、本当に参考になりました。自分の子がこの先どのような人間になるのか(どこを目指したら良いのか)、親として見通しが立たない現状でしたので、こんなに自分を客観的に見られるようになるのかなと希望も持てました。ただ今回は「最高の例」だと思います。他にもっと苦労されている当事者の方がたくさんいると思うので、失敗した場合、苦しい場合の対策(経験)も聞いてみたいです。(中2)

・当事者のお話が(小学校時代から)自分の子と似ておられる方だったので、とても共感しました。将来への希望がわいてきました!(14歳)

・当事者の岩永さんの話で、小学校時代~どう感じていたのか、家族はどうだったのかということが聞けて良かった。(14歳)

【わが子のこと】
・息子は高一で就労はまだ先になりますが、まだ今は自分を理解し、何が苦手で、何が得意かわかっていません。この数年の間にそこをわかってくれたら嬉しいし、そうなるように教えていきたいです。(15歳)

・自分を知り、周りへ伝えられる力を失わないこと。今わりとこの力は発揮できていますが、幼さゆえなので、一方的であったり、ヘルプがあって当たり前といった面があります。成長するにつれそういう力を封印しないこと、ヘルプしてくれることに自然に感謝できるようになること、相手にも苦手や得意があって認め合えること、そういった力をつけられたらと感じました。(小2)

・手帳を取得する対象なのかよくわからなかったので、大変勉強になりました。また、ヤンマーシンビオシスさんの障がい者就労の内容を知り、わが子も自立できる可能性が十分にあるんだと認識を改にしました。
今後は自分のSOSをきちんと言えるようにしておくことや、ビジネスマナーについてなども今から意識して教えていこうと思いました。(12歳)

・息子の未来に関し、もやもやした気持ちが多く、日々悩んでおりましたが、今日のお話を聞いて何を目指していけばいいか、ヒントをたくさんいただくことができました。お忙しい中ご講義いただきありがとうございました。これからも息子の困り感に寄り添いながら、息子の気持ちを大切にしながら、前向きに親子で歩んでいきたいと思います。(8歳)

・子どもが小学生なので就職はまだ先の話と思っていたが、将来自立して生きていけるようにしてもらいたいので、親として今から準備していければいいなと思いました。(7歳)

・息子が高校生になり、自立に向けての考えが浮かんだ時、就職についても考えます。なかなかコミュニケーションなどが難しく、少し考えさせられました。もっとできることを多くしていくことと、本人の自立への力が必要不可欠なのだと思いました。まだまだ就労するには頑張ることが多いのかなと思いました。(15歳)

・とても役に立ちました。年齢が上がってきて、進学や就職のことも考えるつつ、日々できることを考えるよい機会になりました。その反面、あいさつやコミュニケーションが一番難しいわが子にとって、仕事の内容よりもしんどいかなという気がしてしまいました。なかなかこのようなお話を聞ける機会がないので、とても貴重な時間でした。ありがとうございました。(中2)

・高校選び、仕事選び、日々悩んでいますが、一歩前進したように思います。自分のできることを見つけ、頑張れば、仕事の可能性も広がるのでは!と。マナーを少しずつ覚えながら、自分の得意、苦手をしっかり考え、相手を見ることができるようになればいいなあと思います。(中2)


【その他】
・友人に教えていただき、初めて参加しましたが、とてもよいお話が聞けて、参考になりました。就労の話もそうですが、いきいきと働かれている岩永さんの様子や、苦手は誰にでもあり、支え合い、認め合いの大切さなど、心に残る事がたくさんありました。家に持ち帰り、子どもと話してみたいと思います。(10歳・8歳)

・当事者の方の話が聞けてよかったです。生き生きと働いている姿を見て、自分の息子の将来が何となくですがイメージできました。希望が持てました。ただ、手帳の取得に関しては難しい問題であると感じました。就労のためには、本人が無理なく働けるためには手帳は必要なのかなと思いました。今後難しい問題・テーマですね。

・今までにない学習会で、将来の就職の選択方法がわかりました。このような会社が増えてほしいと思います。(7歳)

・就労に関してまだ全然ビジョンが描けておらずだったので、今日お話いただいた話題すべて響いてきました。このような機会を作ってくださったヤンマーシンビオシス様、ゆうきっず様、岩永さんが一生懸命お話してくださって、感謝の気持ちで一杯です。

・障がい者の就労に関する法律があることがよくわかりました。自分の勉強不足さも判明しました…(小2)

・今後わが子が就労するときに、このような制度があることを知っていると、選択枠が広がります。知識を知り得られてよかったです。

・子どもがまだ小さいので今すぐ当てはまることではありませんが、就労するための取り巻く環境が少しずつ改善され、間口が広がっていくことに少し安心しました。(9歳)

・就労はまだまだ先のことですが、なかなかお話を聞く機会がないのでとても参考になりました。目の前のことだけでなく、先を見すえて就学先など考えていかなくてはと、漠然と思っていたものが何となくですが見えてきたように思います。じっくり、ゆっくり学びながら、子どもにとって良いことを考えていこうと思いました。(小2)

・まだ子どもが小さいのですが、将来に向けての障がい者雇用の現状から、ヤンマーシンビオシスさんの取り組み、支援方法、そして何より実際に働いておられる岩永さんのお話が聞けて、本当に貴重な時間でした。ありがとうございました。(小2)

・小3の当事者だけでなく、普通学級に通う兄も、大学4年の就活が乗り越えられるのか…という点は参考になりました。片山先生の得意、不得意を伝えるように、というお話もよかったです。(小3)

・障がい者が働くために必要なスキルが、実際の採用担当者から聞けてよかったです。働く当事者の方の生の声が聞けてよかったです。(6歳)

・皆の経歴、いろんな人生があるということを子どもに聞かせたい。(小6)

・手帳については全く知識がなく、お話を聞けてよかったです。(7歳)

・とても興味深い内容でした。今回の勉強会をとても楽しみにしていました。とても良かったです。(9歳)

・今までは学校関係者のお話が多かったので、将来を見すえて社会に出たときのことを考えるよいきっかけになりました。(14歳)

・今後もこのようなテーマで学習会をしていただきたいです。就労移行支援の事業所の話も聞いてみたいです。

・障がい者就労に対しての気持ちのハードルが低くなりました。こんな企業があるのだとうれしく思いました。(中3)

・普段聞くことのできないお話が聞けて、大変興味深かったです。就労については漠然とした不安がずっとありますが、わが子が働いていくことも可能なのではと思え、希望が持てました。(小3)

以上  by K.O.


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